2016-10-20

図案をコピーして刺繍する ミシン Minico (おもちゃ) パンタグラフ刺繍器

現在の刺繍ミシンはパソコンと接続してデータを読み込む方式が主流のようですが。昔、国内ミシンメーカー(ジャガーミシン)が販売していた、コピーししゅう器Minico(ミニコ)という、 おもしろいトイ・ミシンを紹介します。おそらく二十年くらい前の製品です。

このミシン、固定されたスタイラスのような棒で自分のデザインした図案をなぞると同じようにミシンが刺繍をしてくれます。 正確には図案をセットした台を手で動かします。刺繍可能範囲内を縦・横・斜め自由に動かすことができる完全な手動刺繍コピー器です。

実際に刺繍ができるか簡単な図案で試してみました。星の図形の輪郭をコピー刺繍しています。図案を正確になぞるには集中力が必要です。ちゃんと刺繍として再現できています。台が前方向に動くのでコツを掴めばうまくコントロールできるハズ・・。道具のクセを知ることが大切です。

塗り、ですが説明書には塗り絵のように動かすようにと書いてありましたが、移動するピッチも手動なので難しいと感じました。一応塗りの部分も縫えてます。これもリズムを掴めば仕上がりも変わると思います。

ミシンに付いている台はパンタグラフという構造で動く仕組みで、台の下にはパンタグラフのアームが見えます。 パンタグラフは商業用の彫刻器などに使われています。
ちなみにパンタグラフが発明されたのは16世紀頃だそうです。

図案のセットする部分です。透明の方眼シートの下に図案を固定します。縫う部分には布をセットするフープが付いています。

ラベルのデザインをみると昔のウォークマンの頃の雰囲気を感じます。

トレース台にレーザーカッターで切ったテンプレートを付けたりすれば刺繍の完成度もアップするかもしれません。 アイデア次第でこの刺繍器は使えそうな気がします。
最近は CNCが家庭用の工作機械として身近になってきたので、アナログな仕組みでモノを作ることに(逆に)新鮮で面白みを感じます。

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2016-10-03

モノは壊れるモノ

仕事が一段落した夏の終わり頃、メインで使っていたコンピュータが壊れてしまい
復旧するまで時間、労力とお金がかかりました。

消えた作業途中のデータとともに創作意欲も喪失しまうのは大きなロスです。

私はフリーランスという立場上、全てのトラブルは自分で面倒みようというスタンスで部品の調達から修理まで自分でやります。ここでいつもの分解癖とD.I.Y.精神が力を発揮してくれます。

修理まで自分で…というのは全ての人に当てはまらないケースですが、自営という形で仕事をしている方は、単体のコンピュータに依存する場合が多いかと思うので、機械のトラブルに備えておいたほうがいいです。

電子記録媒体に頼らないといけない世の中ですから不意なデータ喪失に備えてバックアップを習慣化したり、通常の業務ができる予備の作業環境を複数持つことが大切かと思います。

モノは壊れるモノ を念頭に置いてリスク対策について考えました。

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2016-04-14

Mattel Vac-U-Form で「真空成型」 ファブリケーション

1962年に米玩具メーカー Mattel社がVac-U-Formという玩具を販売していました。 このトースターのような玩具で「真空成型」バキュームフォーミングができ、 プラスチックの型を作って遊ぶことができる、クラフト系玩具です。

バキュームフォーミング「真空成型」は模型を作る人達には馴染みがあると思いますが 熱で柔らかくなったプラスチックを原型となる物にかぶせ、下から空気を吸い出して 真空状態にします。すると原型にかぶせたプラスチックが密着するので型がとれる仕組みです。 真空成型で作られた物はコンビニのお弁当の容器とかプラスチックカップ等、私達の生活に身近なものです。

Mattel Vac-U-Formは本体にはむき出しのホットプレートがあり、その反対側には 原型を置くプラットフォームがあります。 その下にはバキュームシリンダーポンプが内蔵されています。 シリンダー内と連結されたアームレバーを手動で動かして空気を吸い出す仕組みです。

むき出しのホットプレートは危険です。危険すぎて現代には通用しない玩具のリストにも上がる 理由が分かります。とくにスイッチが無いので消し忘れも大変危険です。 プラスチックを熱であぶるわけですから変な臭いも発生します(有毒?)。

シリンダー内部

プラットフォームに型を置いて

ポンピング

成型

60年代のビンテージトイなので実用化するにはメンテナンスが必要ということで アップグレードキットを導入作業をしました。バラしてメンテナンスをできたらいいなと思ったのですが、本体にはネジが一本も使われてない構造で分解ができません。この本体の作りは現代の玩具には無いものです。

私は実用的なクラフト系ビンテージトイへの興味と 自分でデザインした小物や雑貨の型取りに使うため道具としてVac-U-Formを購入してみました。 色々検証中ですが、プラットフォームの面積が小さいので小物製作限定されます。 手動なので空気の吸引力は弱いです。説明書を読むと高速なポンピングは必要みたいなので これは練習が必要なようです。成形までを全て本体でできて、手動のポンプ装備は面白いです。 現在もMattel Vac-U-Formは模型やその他クラフトをする人の間では愛用者がいるそうです。

バキュームフォーミング器を自作する場合は簡単です。

《作り方》
  1. シートを固定する枠を作ります。写真たての木枠などを2個利用してシートはさむ構造を考えます。
  2. 枠にあった箱を用意してプラットフォームを作ります。 上面は穴を沢山開けるか、パンチングメタルを使います。 プラットフォームの面積=フレーム枠内面積 (ジャストフィットが理想)、 箱側面に掃除機をホースを差し込める穴を開けます。 シートを熱するのはドライヤーまたはヒートガンなど 成形はタイミングが重要です。
検索するとプランが色々出てくると思います。

近頃ファブリケーションという言葉をよく耳にするようになりました。 CNCマシンや3Dプリンタで個人にとっても、ものづくりが身近になってきましたが 60年代にこんな玩具があったのは興味深いです。 個人が机の上でものを作るというのは時代や年齢に関係なくワクワクする作業だと思います。

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